Lauramid® 鋳造ナイロン

軽い、水を吸わない、低温に強く、食品FDAにも適合、金属芯も注型できる鋳造ナイロンPA12C

Lauramid® とは

Lauramid®(ラウラミド)は、ドイツのHandtmann Elteka社が発明・開発し、製造するPA12C(ポリアミド12キャスト)のオリジナルブランドです。

50年以上にわたる鋳造PA12技術の専門知識を有するHandtmann Eltekaは、この分野におけるパイオニアとして広く認められており、Lauramid®の開発者および製造メーカーです。
独自の材料技術と豊富な製造ノウハウを組み合わせることで、Lauramid®は優れた性能と独自の特性を発揮し、従来の鋳造PA6とは一線を画しています。

Lauramid®は、低粘性の溶融液を圧力なしで金型に注ぎ込む「注型(キャスティング)」製法により成形されます。射出成形や押し出し加工では製造が難しい大型・複雑形状の部品も一体成形することが可能です。

また、金属芯を一体で注型することも可能で、ハブ付きギアやローラーなどの複合構造部品を効率的に製造できます。板材・丸棒・パイプ等の半製品から、最終形状に近いカスタム成形品まで、多様な形態で供給しています。

材料特性・優位性

低吸水
低温特性
寸法安定
低膨潤
長期安定
コスト低減

低吸水性

従来の鋳造PA6と比較して吸湿性が低く、吸水による膨潤が少ないため、優れた寸法安定性を維持

優れた低温特性

低温環境下でも優れた機械的特性を発揮し、幅広い温度環境で使用可能

長期的な安定性

吸湿による特性変化が少なく、長期使用時の挙動を予測しやすい材料特性

寸法安定性

優れた耐クリープ性により、長期間の荷重下でも高い寸法精度を維持

金属芯との一体加工

鋳造による金属ハブ一体成形により、高いトルク伝達性能と高い接合強度を実現

広い使用温度範囲

−40〜+120℃の広い使用温度範囲により、さまざまな環境で安定した性能を発揮

軽量

鋼鉄の約1/8という軽さのため、部品の軽量化・スムーズな加減速により装置の省エネに貢献

優れた耐薬品性

さまざまな薬品や環境に対して優れた耐性を有し、幅広い用途で使用可能

UV耐性

用途やグレードに応じて、屋外環境での使用にも対応可能

高い電気絶縁性

優れた電気絶縁性により、高電圧機器や電気設備などの用途にも対応

一体成形によるコスト削減

金型注型による一体成形により、後加工・組立工数を削減し、トータルコストを低減

食品・医療関連用途にも対応

一部のLauramid®グレードでは、FDAおよびISO 10993への適合品を提供可能

PA12Cと鋳造PA6の比較

Lauramid®に使用されるPA12Cは、従来から使用されている鋳造PA6と比較して、吸湿性の低さと、それに伴う寸法安定性の高さが大きな特長です。
特に、湿度や温度の変化がある環境では、吸水による寸法変化が少ないPA12Cの特性が大きなメリットとなります。

特性

PA12C (Lauramid®)

鋳造PA6

吸湿性

低い

高い

吸水による膨潤

少ない

大きい

寸法安定性

優れる

吸湿による変化が生じやすい

低温環境での性能

優れる

PA12Cと比較して制約される場合がある

長期的な挙動

予測しやすい

吸湿による特性変化を考慮する必要がある

製品形態

LTK®ピュア

金属などの添加物を含まない部品及び半製品

鋳造部品
プレハブ部品
半製品

LTK®メタルコア

鋳鉄、鋼、ステンレス鋼の金属芯材を鋳込んだ部品や半製品

鋳造部品
プレハブ部品
半製品

鋳造部品

  • 製品サイズ : 最大長さ10メートル、耐荷重1,000kgまで
  • 一体成形により、追加材料などのコスト削減

プレハブ部品

  • 製品サイズ : 最大長さ6メートル、耐荷重1,000kgまで
  • 実績製品 : ローラー、ホイール、ギア、スプロケット、偏芯カムディスク、シール等

半製品

  • 豊富な在庫から提供可能
  • プレート、丸棒、チューブ、円筒など400種類以上に対応
  • 製品サイズ : 最小10x10mmから最大長さ3,000mmまで
  • ユーザー様にて完成品に加工するので無駄がなく、短納期

業界別 適用特性マトリクス

業界

ドライ
ランニング

耐熱性

耐摩耗性

紫外線
抵抗性

耐薬品性

食品
安全性

寸法
安定性

平坦化
特性

少ない
吸水

軽量

機械製造

リフト
ロープウェイ

シーリング
石油化学

製紙・印刷工業

交通・自動車製造

食品・包装産業

倉庫・搬送技術

繊維工業

医療工学

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応用例

包装・食品機械


歯車・カム・スプロケット
CIP洗浄対応ライン
Lauramid® FS対応

ロープウェイ・昇降機


カップリング・トラック・
キャリアローラー
-40〜+80℃の極限環境
耐衝撃・長寿命設計

ロボット・塗装設備


自由曲面一体注型
高電圧絶縁・軽量化

自動車工業


スライディングドアローラー
取付ローラー・駆動部品
寸法安定・全寿命対応

溶接・産業機械


ダブルテーパーローラ
モーター・ギア一体システム
最終輪郭近接注型

シーリング・石油化学


構造部品・シール部材
耐薬品・耐熱設計
カスタム形状対応

Lauramid®の歴史

1968年

Handtmannがプラスチック研究を開始。金属加工メーカーとして、従来のプラスチックを上回る独自材料の開発を目指す

プラスチック開発を目的としたHandtmannの子会社 Elteka を設立

1971年

PA12C Lauramid®の鋳造技術を特許出願

1976年

プラスチック部品の量産用設備を開発。ドイツ国鉄(DB)向け部品の鋳造を受注

1977年

スウェーデンのAlfa Laval向け紙製造機械部品を製造。PA12Cによってステンレスやセラミックを代替できることを実証

1981年

ミュンヘン工科大学の歯車研究機関とLauramid®歯車の設計計算を開発

1982年

Voith向け製紙用プロペラ、Escher Wyss向け3m長の製紙機械用シーブを受注

1986年

Volkswagen T4のスライドドア用ローラーにPA12Cを採用

1990年

Doppelmayrのケーブルカー向け支持・連結・走行ローラー用にLauramid®を改良

1999年

食品用途向けLauramid® FSを開発・認証